OAMインプラントとは？治療の概要やメリット・デメリットを解説

こちらの記事では、OAMインプラントについて解説しています。どのような治療方法か、適応症例、手術の流れ、メリット・デメリットをまとめました。OAMインプラントに興味のある方や、負担の少ないインプラント治療を受けたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

OAMインプラントの概要

定義と適応症例

通常のインプラント治療では、インプラントを埋入するためにドリルを用いて歯を削ります。対してOAMインプラントでは極力ドリルによって骨を削ることはせず、専用の器具を用いて骨を広げるようにすることで、インプラントを埋入するためのスペースを形成します。

この治療方法は、骨幅が狭い・骨密度が低い症例でも対応できるケースがあります。また、骨移植や大掛かりな骨造成手術を避けたいと考える場合にも適応される場合も。従来の治療法ではインプラント治療が難しいと診断された症例でも、OAMインプラントであれば対応できることが多いとされています。

OAMインプラントの手術プロセス

診断・治療計画から埋入、術後ケアまでのステップ

OAMインプラントによる治療を行う場合には、まずはカウンセリングや各種検査などを行い、口腔内の状態や骨の幅、骨密度のほか、神経や血管の位置を確認します。これらの結果をもとに、治療計画を立案し、患者に説明を実施。患者の同意が得られた場合に、治療を進めていきます。

手術を行う際には、まず直径0.5mm程度の小さなバーでインプラントの埋入位置を決定します。続いて、リーマーと呼ばれる細い道具を用いて骨の中の状態を確認し、専用器具を使用して穴を広げていきます。骨の状態を確認しながら、徐々に器具を太いものに変更して穴を大きくしていきます。器具を交換しながら穴を広げ、十分な大きさの穴になったらインプラントを慎重に埋入。骨とインプラントが結合したら、歯を装着します。

術後は必要に応じて抗生剤の投与や消毒、術後の食事指導が行われるとともに、定期的にメンテナンスや経過観察を行っていきます。

OAMインプラントのメリット・デメリット

主な利点と注意点

OAMインプラントはドリルを極力使用せずに専用の道具を使用して、患者への負担軽減が可能である点や、骨造成・骨移植を行わずに済む例が増える、治療期間の短縮などのメリットがあります。

その反面、1本1本徐々に穴を広げていく必要があるため手術の時間が長くなる傾向がある点や、骨が極端に硬い場合にはOAMインプラントは適応が困難である点、対応している歯科医院が限られるなどの点がデメリットとして挙げられます。

こちらの記事でご紹介したOAMインプラントは、患者への負担を大幅に軽減しながらインプラント治療が行える方法です。さまざまなメリットがありますが、デメリットもあるため治療を検討する場合には十分に医師の話を聞き、疑問点や不安な点がある場合には解消しておくことが大切です。また、治療に対応している歯科医院が限られるため、対応が可能かどうかという点に加え、これまでの実績や術後のサポート体制が整っているかどうかについても確認し、歯科医院を選ぶようにしてください。